弓削島で船をつくる

弓削島で船をつくる

こんにちは、船長のサムです。

私の人生の中で、船と僕との物語が始まったのは僕が十代前半だったころ、家族で故郷のニュージーランドから引っ越し、タイに碇泊するワラム ”アイランダー55” に飛び乗ったそのときからもちろん、それはそれまでとは全く違う生活の始まりでした。 。


とは言うものの、当時十代の僕は便利でちょっとした贅沢のある都市での日常生活が恋しくなり、タイを出発してからまだ二年後僕が17歳のとき、「一時船では暮らさない」とまで明言し家族と別れ、大好きな音楽の道に進みたいニュージーランド国立オークランド大学へ入学しました。

でも大学を卒業して地元ニュージーランドで仕事を探していた僕、気が合うとまた海のそばでマリーナスタッフとして働いていました。 一般的な船のメンテナンス方法やロープワーク、海事用語など、子供の頃に知らず知らずのうちに身についていた知識や技術が特別なものだったなんて、仕事に就くまで気づいていませんでした。

そうして僕がマリーナで船大工の見習いとして働いている間に、僕の家族はボルネオを過ぎて台湾を抜け、すでに日本に定住していました。

2018年、多島美の美しい瀬戸内海の上島町に移住した家族を訪れた僕は、すぐに島民の皆さんの温かさに触れ、さらにセーリングにぴったりの穏やかな海や風景に感化され、僕も弓削島へ移住することを早速考え始めました。 ここでなら、手作りの船で海に出るという僕のささやかな夢を叶えることができそうだと感じました。

船大工として働くうちにヨットデザイナーのジェームス・ワラム氏のデザインの簡潔さとメンテナンスの容易さの価値を理解し始め、ワラムデザインに閃いていた僕は、自分の船にもワラム氏の設計図船体の曲線は島々の風景と調和していると思います。 さらに、環境を意識し長持ちするデザインは、他のあらゆる市販の設計案や材料よりも安心をもたらしてくれますます。

しかし海外の多くの譲渡と比べて、日本で船を造ることは僕にとっては簡単なことではありませんでした。 なぜなら木材や接着剤も海外とは違う種類のものが多くあり、また日本はセイラーの数そんな条件の中でも僕がプロジェクトを続けていけることができたのは、ひとえに島のいく君からアドバイスや材料の提供をしていただいたおかげだと思っていましたジェームス・ワラム氏とハネケ・ブーン氏のより具体的な設計図も、制作の判断をする際にとても頼りになりました。



2019年から「朝凪」の建造に取り寄せ翌年2020年に完成しました。「夕凪」は2021年前半に完成しました。


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